子どものうちから字がきれいに書けないとコンプレックスへつながる
今回は僭越ながら、私自身の体験を通して子どものうちから字をきれいに書けるようになることの大切さをお伝えします。
私の幼少時代はとにかく不器用でした。
4,5歳の頃は保育園に通っており、そこでお絵描きをよくしていたものですが、とにかく雑にしか書けません。
保母さんからは、ほぼ確実に「それは何を描いているの?」と聞かれたものです。
線をまっすぐ引けない、塗り絵では色を上手に濡れずに確実にはみ出す、はさみで紙をきれいにきれない、そんな子どもでした。
小学校入学前であればよくある話ですが、私の場合は成長しても変わらなかったのです。
字の読み書きができるようになりますが、もちろん不器用なために字も汚い。
小学3年からは書道の授業も始まりましたが、それでも上達しません。
書道の作品が、ことあるごとに教室に張り出されますが、クラスメイトと比較しても愕然とするほどの汚さでした。
何で友達はきれいに書けるのに、自分は書けないんだろう。
自分なりに工夫して書道の授業中に改善を試みますが、一向に変わりません。
私の母親はきれいな字を書く人で、私の字を見て何度も直せと言われました。
「ゆっくり書くの。あせらないの」と指導されますが、ゆっくり書いてもペン先が震えて、返ってうまく書けません。
親も私もため息をつくばかりでした。
自分の字に対してコンプレックスを持ち、自信を失っていたのです。
成長しても字が汚いと、こんな弊害が…
幼少時は字が汚くても実害はありませんが、成長していくに従って支障が現れるようになります。
中学に入っても字が汚かった私は、今でも覚えている痛恨のミスをします。
国語のテストの際、「田」と記入するところを「由」と先生に読み間違えられたために、満点を逃してしまったのです。
答えが分かっていた私は、テスト用紙を持って先生に事情を伝え、正解にしてもらえるよう談判しました。
すると先生はこのように言ったのです。
「お前が田と書こうとしていたのは採点中に分かった。でも、この文字は誰が見ても田とは読めない。この文字では社会に出たら通用しない」
当時の私は解答用紙を持ったまま、ショックでしばらく呆然としてしまいました。
悔しさで胸がいっぱいになったことを覚えています。
日本史でも、人名や地名をきれいに書けないがために×をもらったことが度々ありました。
さらに成長し、高校に入学すると郵便局でアルバイトの募集があり応募しました。
そこで、人生で初めての履歴書を書くことになるのですが、そこでも面接担当者に私の字を読み間違えられるのです。
パソコンがそこまで普及していなかった当時、履歴書は当然ながら手書きです。
字のきれいさは、そのまま面接の結果にも直結します。
幸い落とされることはありませんでしたが、応募者が多数の場合はどうなっていたことでしょうか。
大人になってから、字が汚いと後悔する
大人になってからは、さすがに何とかきれいに字を書こうと努力しました。
しかし、ある書類に手書きで記入した際、私の字を見た妻が「こんなに字が汚かったの?」と驚いていました。
また、葬儀の場でも少し困ったことがありました。
参列する際に持参する香典の字も、きれいでないが故に目を引いてしまうのです。
受付で隣に立った会葬者からギョッとした感じで私を見られたことがありました。
パソコンが普及している今でも手書きの機会は数多くあり、字が汚いと恥ずかしい思いをしてしまうものなのです。
こんなことなら、字をきれに書けるようにしておけばなぁと、何度も思いました。
現在私は、2歳の男の子を持つ親になりました。
長男もお絵描きをして遊ぶことがありますが、私と同じく器用ではないように見えます。
もう少し大きくなって、不器用であることが顕著になってしまったときは、妻と相談して書道を学ばせようかと今から考えています。
筆者のようにならないためにも
あなたの字はいかがでしょうか?
また、あなたのお子さんの字はいかがでしょうか?
私の経験を踏まえて、あなたやあなたのお子さんが私と同じようなことで後悔しないためにも、きょうほ書院さんの書道教室は非常におすすめです。
私のように幼少の頃から器用ではないと見られるお子さんには、「親子で学べるひらがな・カタカナ」。
小学生から始めたい場合は、「子ども書道」。
大人になってから学びたい場合は「大人ペン字のお稽古」など、年代を問わずいつでもチャレンジすることができます。
授業は全てオンラインですので、通う手間暇がなく、新型コロナ感染のリスクもありません。
さらに、きょうほ書院の堀先生の教え方を拝見していて、感じたことがあります。
生徒さんは皆さん、楽しみながら学んでいるのです。
堀先生は時折冗談も混ぜつつ一人一人丁寧に指導されており、暖かく誠実な方であることがよく分かります。
どんな年齢であっても、自分の書いた字が少しずつ上達し、それを誉めてくれる人がいるというものは、嬉しいもの。
あなたもオンライン書道を始めてみませんか?